ジョージア州を旅する南部のロードトリップ

ジョージア州のロードトリップは、桃の州最大の都市から始めましょう。ワールドクラスのアトラクション、プロのスポーツチーム、一流のショッピング、誉れ高い歴史を誇るアトランタの大都会の雰囲気は、ロードトリップをきっと力強くスタートさせてくれることでしょう。

まず、ここは家族の誰もが楽しめる場所です。空港から車で 20 分のアトランタのダウンタウンには、子供向けのアクティビティがたくさんあります。ジョージア水族館（Georgia Aquarium）では、ジンベイザメ、シロイルカ、ペンギン、アシカといった海洋動物の新しい仲間に挨拶しましょう。非常に熱心な動物愛好家なら、奮発して舞台裏ツアーに参加したり、間近で動物と遭遇したりするのもおすすめです。水族館から徒歩 2 分のところにあるワールド・オブ・コカ・コーラ（World of Coca-Cola）では、この国際的なブランドの歴史、ボトリングの工程、フレーバーについて学ぶことができ、世界中のコカコーラ製品を味わうことができます。心ゆくまでたくさんの味を試したら、通りを渡って、豪華な庭園、噴水、彫刻がたくさんある緑地であり、市民の憩いの場でもあるセンテニアル・オリンピック・パーク（Centennial Olympic Park）に向かいましょう。

水族館やソーダの試飲は、アトランタを特別なものにしている大きな要素ですが、この街の魅力的な歴史に関するアトラクションは見逃せません。センテニアル・オリンピック・パークの近くには、国立公民権・人権センター（National Center for Civil and Human Rights）があります。ここでは、過去から現在までの公民権運動と人権運動への理解を深めるマルチメディアの展示が、入れ替え制で展示されています。有名な公民権運動の活動家であるマーティン・ルーサー・キング・ジュニアはこの街で生まれ、確かな足跡を残しました。スウィートオーバーン地区界隈にあるマーティン・ルーサー・キング・ジュニア国立歴史公園（Martin Luther King, Jr. National Historical Park）では、公民権運動の象徴である生涯と遺産を知ることができます。まずビジターセンター（Visitor Center）に立ち寄り、前置きの短編映画を鑑賞してから、ヒストリック・エベネザー・バプティスト教会（Historic Ebenezer Baptist Church）、国際平和ローズガーデン（International World Peace Rose Garden）、ザ・キング・センター（The King Center）など、公園内にある他の感銘を受ける場所に向かいましょう。

アトランタから南東に向かうとメイコンに到着します。「ジョージア州の中心」とたびたび呼ばれるこの魅力的な町は、オーティス・レディング、リトル・リチャード、オールマン・ブラザーズ・バンド、マーシャル・タッカー・バンドなどの音楽のレジェンドと強いつながりがあり、伝説的なカプリコーン・サウンド・スタジオ & ミュージアム（Capricorn Sound Studios and Museum）があります。長年にわたり、多くのロックやソウルの伝説的アーティストが、今でも現役のこのスタジオでヒット曲をレコーディングしてきました。さらに、このスタジオには、ヒット曲作りのセッションで使われた文化遺物が保存されており、今や膨大な数のコレクションとなった音楽の記念品を観賞することができます。

徒歩で 10 分くらいの場所にあるオーティス・レディング博物館（Otis Redding Museum）で、音楽の旅を続けましょう。「ソウルの帝王」と呼ばれたレディングは、幼少期の大部分をメイコンで過ごしました。レディングの名前を冠した博物館では、レディングの生涯と影響力を知ることができます。博物館から車で 5 分ほどのところにあるリトル・リチャード・ハウス（Little Richard House）では、このロックンロールのパイオニアが幼年時代に住んでいた家を見ることができます。そこから 2 分ほど離れた場所には、ロックの象徴であるオールマン・ブラザーズ・バンドの、ビッグハウス博物館（The Big House Museum）と名付けられた専用博物館があります。ロックの歴史が満載のこの博物館はさらに心をとらえるでしょう。無料のメイコン・ミュージック・トレイル・モバイル・アプリ（Macon Music Trail Mobile App）を利用して、これらの場所を巡るセルフガイドツアーに出かけましょう。

メイコンの歴史の多くは、覚えやすいコーラスと結びついていますが、ここにはさらに発見すべき物語がたくさんあります。現在オクマルギーマウンズ国立歴史公園（Ocmulgee Mounds National Historical Park）として知られるこの場所には、17,000 年以上にわたって人が居住してきました。ここでは、グレート・テンプル・マウンド（Great Temple Mound）の頂上に登ったり、遊歩道を散策したり、文化的なお祝いに参加したりして、ネイティブアメリカンの歴史に触れてみましょう。その後、オクマルギー川（Ocmulgee River）を渡り、アフリカ系アメリカ人の歴史や文化、芸術を保存するために作られたアメリカ南東部最大の博物館、タブマン博物館（Tubman Museum）で、これまであまり語られることがなかったアフリカ系アメリカ人の物語を発見してください。

州間高速道路 16 号線でメイコンから海岸に向かうと、間もなくジョージア州で最も古い街に到着します。サバンナの歴史的ルーツを深く探索するには、サバンナ歴史地区（Savannah Historic District）をおいてほかにありません。22 ヵ所の象徴的な広場、石畳の街路、手入れの行き届いた庭園、スパニッシュモスに覆われた木々がロマンチックな雰囲気を醸し出しています。夜になると、サバンナの有名なゴーストツアーにふさわしい雰囲気になります。

ダウンタウンを散策すると、明らかに芸術的な雰囲気に出会うことができます。SCAD 美術館（SCAD Museum of Art）では、5,000 点近くの現代作品をじっくり鑑賞したり、サバンナ文化芸術センター（Savannah Cultural Arts Center）で授業を受けたり、サバンナアフリカ美術館（Savannah African Art Museum）ではアフリカ大陸のアートワークを鑑賞したりすることができます。ジェプソンセンター & テルフェア子供美術館（Jepson Centre & Telfair Children's Art Museum）では、あらゆる年齢層向けのアートワークやインタラクティブな展示を鑑賞し、美術館のマスコットであるカメレオンのキャミー（Cammy the Chameleon）を見逃さないようにしましょう。キャミーを見つけたら、忘れずに手を振ってください。キャミーの反応にびっくりするでしょう！

さあ、そろそろ食事の時間です。幸いなことに、サバンナでは素晴らしいレストランや飲食店に事欠きません。ザ・グレイ（The Grey）でモダンな南部料理を味わったり、オールド・ピンク・ハウス（The Olde Pink House）で歴史的建造物を楽しみながら食事をしたり、ミセス・ウィルクス・ダイニング・ルーム（Mrs. Wilkes Dining Room）でボリュームたっぷりの南部の伝統料理を選んだりしてください。デザートに、レオポルズアイスクリーム（Leopold’s Ice Cream）でバター・ピーカン・アイスクリームはいかがでしょう。近隣のプラント・リバーサイド・ディストリクト（Plant Riverside District）を訪れ、ライブ音楽で盛り上がったり、サバンナ川（Savannah River）沿いの散策を楽しんだりして、夜を締めくくるのもおすすめです。

サバンナ地方をさらに探索したくなっても心配はご無用です。別の日に、タイビーアイランド（Tybee Island）への小旅行を楽しんではいかがでしょう。この魅力的なビーチタウンは、イルカツアー、フィッシングチャーター、パドリングアドベンチャーなど、思い出に残る日帰り旅行に最適な場所です。

道路に戻り、海岸沿いを 1 時間半ほどドライブしてジキル島（Jekyll Island）に向かいます。ビーチ、歴史、自然で知られるこの古風で趣のあるバリアー島は、誰もが楽しめる何かがある場所です。島で過ごす時間は、ジキル島の有名なビーチへの旅から始めましょう。16 キロメートル以上の海岸線があり、その多くは車椅子でアクセスできます。この島には、日光浴や大西洋での遊泳など、素晴らしい選択肢がたくさんあります。ドリフトウッドビーチ（Driftwood Beach）は、トリップアドバイザー（TripAdvisor）の世界のベスト・オブ・ザ・ベスト・ビーチ（Best of the Best Beaches）に選ばれていることから、最も有名かもしれません。

正午までには、ジキル島の海から食卓までのダイニングシーンを満喫する準備を整えておいてください。ウォーターフロントのレストラン、ザ・ワーフ（The Wharf）で、地元産の新鮮な牡蠣、天然のジョージア州の小エビ、アトランティックフィッシュを食べてみましょう。午後になったら、病気や怪我をしたウミガメの育成とリハビリのための施設、ジョージア・シー・タートル・センター（Georgia Sea Turtle Center）に向かいます。ここでは、この大切な爬虫類に関するすべてを学ぶことができます。さらに、舞台裏ツアーに参加して、ジョージア州の科学者がウミガメとその自然環境を率先して保護する方法について知ることもできます。ウミガメに関する新事実を学んだら、3 分ほど歩いて、ランドマーク・トロリー・ツアー（Landmark Trolley Tour）に参加しましょう。ジキル島博物館モザイク（Mosaic, the Jekyll Island Museum）から出発し、最も可愛らしい輸送方法に楽しく乗りながら、島で夏を過ごした金ぴか時代の実業家たちの豪華な邸宅がある歴史地区をガイド付きで見学します。

ジョージア州の最南端にある最大のバリアー島、カンバーランド島（Cumberland Island）には、ビーチフロントで過ごす、さらに至福のひとときが待っています。ジキル島から南に 1 時間ほどの、どちらかと言えば未開発のこの地域は、自然と歴史が驚くほど融合しています。

セントメアリーズの町は、カンバーランド島への玄関口となっています。車を置いてフェリーに乗って 45 分、美しいカンバーランド島国立海浜公園（Cumberland Island National Seashore）に向かいます。長さ 30 キロメートルに及ぶビーチでのんびりしたり、たくさんのハイキングトレイルをトレッキングしたり、ウミガメの巣や野生の馬を見つけたりして 1 日を過ごしましょう。歴史好きなら、実業家トーマス・カーネギーの豪華な住居跡が残るダンジネス・ヒストリック・エリア（Dungeness Historic area）など、島の史跡をレンジャーが案内するツアーは見逃せません。

帰りは、フェリーに乗って本土に戻り、州境を越えてフロリダ州のジャクソンビル国際空港（JAX）まで車で 30 分です。ジョージア州のロードトリップは終わりに近づいていますが、これらの南部の宝石のような街で作った思い出は一生続くでしょう。