スポットライト：メサヴェルデ国立公園

1906 年に国立公園に指定されたメサヴェルデ国立公園は、考古学遺跡の保護を目的としてアメリカで初めて設立された国立公園です。現在は、ガイド付きツアーや手入れの行き届いたハイキングコース、解説展示などを通じて、古代プエブロ族が達成した驚くべき建築的偉業を実際に見るべく、世界中から観光客が訪れます。公園の入り口で入場券を購入したら、まず立ち寄りたいのはビジター & リサーチセンター。遺跡が多く集まる公園の中心へは、車で 45 分ほどかかります。多くの小道や道路は車の通行が制限されているため、最適なルートを必ずビジターセンターのスタッフに確認してください。公園に向かう途中にマイル標 20 に立ち寄って、メサヴェルデ博物館を探索しましょう。文化遺物やかつてこの地に暮らしていた人々の物語を伝えるマルチメディアプレゼンテーションを見学できます。

メサヴェルデの岩窟住居を見学するには、レンジャーが案内するツアーに参加するしかありません。ツアーグループの定員は 50 名で、5 月から 10 月にかけては毎日開催されます。具体的な日程は毎年変わるので、公園のウェブサイトで必ず最新情報を確認するようにしてください。ツアーに参加される方は、希望日の 14 日前までに電話またはオンラインでご予約いただけます。

岩窟住居へのハイキングの難易度は中程度から超高難度までさまざまあり、ハイキングコースを横断するには途中で梯子や石段を登らなければなりません。クリフパレス（Cliff Palace）は負担が少ない最短コースですが、途中狭小な場所を通るバルコニーハウス（Balcony House）コースと奥地を行くスクエア・タワー・ハウス（Square Tower House）コースは、経験豊富なハイカー向けとなっています。これらのハイキングコースは小さなお子様には向いておらず、安全性の理由によりバックパックでお子様を運ぶことはお控えください。

ですが、大人の方もお子様も楽しめる公園周辺の簡単なハイキングコースもたくさんありますので、ご安心ください。若い世代や経験の浅いハイカーには、9 月と 10 月の涼しい時期に旅行を計画し、水と塩味のスナックを多めに持参することをおすすめしています。

メサヴェルデは夏場に混雑します。5 月、9 月、10 月は比較的落ち着いており、秋の気候は特に過ごしやすくなっています。7 月下旬または 8 月を予定されている方は、午後になると雷雨が発生しやすいので、雨具をお忘れなく。公園は通年利用できますが、多くのツアー、施設、キャンプ場は季節によって営業時間が異なる場合がありますのでご注意ください。閉鎖やトレイルの状況に関する最新情報は、公園のウェブページを参照するのがベストです。

園内の宿泊施設とキャンプ場は、公園とコンセッション契約を結ぶアラマーク（Aramark）より提供されています。キャビン、ホテル、RV パーク、その他の宿泊施設は、近くのメサヴェルデ・カントリーでも利用可能です。公園の敷地内には、高級レストランからカジュアルなビュッフェスタイルのレストラン、テイクアウト専門店まで、多彩なレストランやダイニングルームがあります。このエリアを訪れた際には、ユタ州、コロラド州、アリゾナ州およびニューメキシコ州の州境が交わるフォーコーナーズ（Four Corners）地区へも足を運んでみましょう。メサヴェルデ国立公園から車で 1～2 時間以内の場所には、古代プエブロ族の魅力あふれる文化的名所が点在しています。チャコ文化国立歴史公園、ホーヴェンウィープ国定公園、チムニーロック国定公園、キャニオンズ・オブ・ザ・エインシェンツ・ビジターセンター & 国定公園（Canyon of the Ancients Visitor Center and National Monument）、アステカ遺跡国立記念物などたくさんの見どころがありますので、ぜひお出かけください。

メサヴェルデ国立公園は、コロラド州のマンコスとコルテスの町を結ぶ国道 160 号線上にあります。園内には、歩行補助具をご利用の方や介助動物をお連れの方、その他バリアフリーサービスを必要とされる方が気軽に観光できるよう、さまざまな宿泊施設が用意されています。

最寄りの空港はコルテス市営空港（CRO）で、アメリカの一部の主要空港から乗り継ぎ便でアクセスできます。その他に、車で約 1 時間のコロラド州デュランゴにあるデュランゴ・ラ・プラタ郡空港（Durango-La Plata County Airport / DRO）、車で約 4 時間のニューメキシコ州にあるアルバカーキ国際空港（ABQ）といった国際空港もあります。都合のよい空港でレンタカーを借りて、アメリカ南西部の魅力を体験する準備をしてください。