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- テネシー州
空港からタクシーに乗ると、運転手さんとブルースの曲を聴きながら音楽の話題に花が咲き、タクシーを降りると、どこからともなく聞こえてくる音楽と、食欲をそそるバーベキューの匂いについ微笑みが溢れてしまう街、メンフィス。
そんな陽気なアメリカ南部の街を探索してみました。
エルヴィス・プレスリーズ・メンフィス/グレイスランドでエルヴィス三昧
メンフィスと言えば、伝説のミュージシャン、ロックンロールのキング、エルヴィス・プレスリー。オープンしたばかりのエンターテイメントセンター、エルヴィス・プレスリーズ・メンフィスには、世界中から毎日大勢のエルヴィスファンが集まります。
ここの博物館、プレスリーモーターでは、エルヴィスの15台の愛車(レプリカではなくオリジナル!)が展示されています。その素敵なクラシックカーの見事なほど良質なコンディションには驚く限りでした。
センター内には、バーノン・スモークハウスとグラディス・ダイナーという、エルヴィスの両親の名にちなんで名付けられた、二店のレストランがあります。私はランチにはバーノン・スモークハウスでバーベキューリブ、おやつにはグラディス・ダイナーで、エルヴィスの大好物だったピーナッツバター&バナナサンドイッチ(ベーコンから出た油でグリル!)を頬張り、大満足でした。
ここのチケットは、絶対必見の、エルヴィスの邸宅、グレイスランドツアーとセットで購入することができます。
エルヴィス・プレスリーの邸宅、グレイスランドの外観
サン・スタジオ:伝説のレコーディングスタジオ
私が次に訪れたのは、エルヴィス、そしてロックンロールファンなら絶対必見のサン・スタジオ。ここは、エルヴィスが母親への贈り物として、彼の初めての曲、That’s All Right をレコーディングした場所で、スタジオは限りなく当時のまま保存されています。エルヴィスが使用したマイクを握りながら、彼の曲を口ずさむと、まるでエルヴィスがそこにいるような、不思議な感覚に陥る私でした。スタジオの二階には、当時のレコードプレーヤーやアンプなどが展示されており、まるで小さな博物館のようでした。
メンフィスのサンスタジオの前でポーズ
ビールストリートでライブミュージックの楽しい夜
夜が近づいてきたところで、ビールストリートに足を運んでみました。バーベキューレストランやバーがずらりと軒を連ねるこの通りは、お店から流れ出すライブミュージックとビールを片手に楽しむ人々(そう!ここではアルコールの持ち歩きができるのです!)で、お祭り気分満載でした。
ここでは、メンフィスのストリートパフォーマンスグループ、ビールストリートフリッパーズも見ることができました。ハンドスプリングでくるくると何回転もしながら見事な芸を披露し、人々を喜ばしていました。まだ幼い子供たちがフリッパーズの一員としてパフォーマンスを披露する姿が可愛らしかったです。
その後は、B.B. キング・ブルース・クラブで、才能あるブルースバンドの歌声に体を揺らしながら、お腹と気分がすっかり満足した夜でした。
メンフィスのB.B. キング・ブルース・クラブでライブミュージック
バーベキュー:メンフィスの味
メンフィスに来たらバーベキュー三昧は当たり前。チャーリー・バーゴス ランデブーというバーベキュー店の噂を聞いて、早速訪れてみることにしました。GPSで現地に到着すると、裏道に隠れた小さなお店が目の前に。えっ、と少々困惑気味で中に入った私でしたが、そんな困惑は即座に消え去りました。店内はメンフィスの歴史のメモラビリアでぎっしりと飾られていて、まるで博物館みたいでした。ご馳走になったバーベキューリブはこの上なく美味しく、お店で35年間ウェイターを勤めているロバートジュニアとおしゃべりしながら、とても楽しい時を過ごすことができました。
アイスティーのオーダーに、「砂糖入り?それとも無糖?」と聞かれると、アメリカ南部に来た、としみじみ感じるものです。メンフィスはそんな南部の味と、文化、歴史がうまく交わった、特別な場所です。ビルボードで微笑むエルビスを背に、思い出に残る旅は終了しました。