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時代の先端を行く作曲家、演奏会場、イベントが提示するクラシック音楽の新たな側面
現代のクラシック音楽はあらゆる年代の人々を対象に広く楽しまれています。現代音楽のアーティストは、クラシックの楽曲にさまざまな音楽ジャンル、通常使用しない楽器、ムーブメント、ダンス、さらには政治的表現まで盛り込みます。このようなユニークなイベント、過去の傑作に加えられた現代的な解釈、クラシック音楽の未来を担う作曲家たちにぜひご注目ください。
フロリダ州マイアミ – ニュー・ワールド・センターのパルス
ナイトクラブでシンフォニーが聴けるのは、ナイトライフを愛するマイアミだけです。ニュー・ワールド・センター(New World Center)で開催されるパルス(Pulse)は、ニュー・ワールド・シンフォニー(New World Symphony)のクラシックサウンドと低音が響くライブ DJ が融合するユニークなナイトクラブ体験です。ニュー・ワールド・センターのカレンダーで、パルスの開催日、無料の映画、フランク・ゲーリー設計の建物の側面にすばらしい映像が映し出されるウォールキャスト(WALLCAST®)コンサートなどの楽しいイベントのスケジュールを確認できます。
ニュー・ワールド・センターで開催されるウォールキャストコンサート

カリフォルニア州オーハイ – オーハイ音楽祭
音楽監督にとって、オーハイ音楽祭(Ojai Music Festival)は究極の夢です。毎年新任の監督が、現代音楽の演奏者が思い描く先端的な曲のラインナップを選定します。その結果、クラシック音楽がダンス、さまざまな音楽スタイル、過去から現在までのさまざまな楽曲、ビジュアルディスプレイ、電子サウンドによる実験などと融合する、オールミックスな楽しいイベントになりました。このユニークなフェスティバルは、毎年 6 月に 4 日間にわたって開催されます。
オーハイ音楽祭で最先端の現代音楽を聴きながら感動的な光景に見入るカップル

テネシー州メンフィス – オペラメンフィス
オペラメンフィス(Opera Memphis)は、オペラというジャンルについて楽しさ、刺激、教育を提供するという使命の一環として、毎年 9 月に「オペラの 30 日間(30 Days of Opera)」というイベントを開催しています。このイベントでは市内の各所で 10 以上のポップアップパフォーマンスが繰り広げられます。シーズン中には、新しいアメリカのオペラ以外に、「蝶々夫人」のようなクラシック音楽の至宝も上演されます。運営当局は、白人以外の有色人種の人々にオペラに親しんでもらうことを目的とするザ・マクリーブ・プロジェクト(The McCleave Project)を通じて、コミュニティにオペラを紹介しています。
メンフィスのオーバートンスクエアにある人気の劇場、ハッティルーシアター

ニューヨーク州ニューヨーク市 – MATA フェスティバル
クラシックの新人作曲家やどこにも所属していない作曲家にとって、演奏の機会がないことが成功の妨げとなることがあります。1996 年にフィリップ・グラス、エレノア・サンドレスキー、リサ・ビーラワが設立した MATA フェスティバル(MATA Festival)は、所属組織に関係なく、オルタナティブな美意識やスタイルも含めて、新進作曲家に演奏の機会を与えています。毎年 4 月に、世界各地から集まった将来有望な作曲家やパフォーマーのさまざまなスタイルの音楽を聞くことができます。
ミネソタ州セントポール – 113 コンポーザーズコレクティブ
キュレーターが構成した 113 のコンサート、マスタークラス、セミナーにより、最新のクラシック音楽を紹介します。この新進の作曲家とパフォーマーの集合体は、最先端を走る音楽家を世界中から発掘し、その作品を観客に披露しています。コンサートのチケットは手頃な価格に設定され、通常はあらゆる年齢の人に開かれています。実験音楽を楽しむなら、パフォーマンススケジュールを確認しておきましょう。
セントポールの最高の演奏会場、オードウェイ・センター・フォー・パフォーミング・アーツに入場する観客

注目のパフォーマー
現代のクラシック音楽は、クラシックというジャンルの伝統的な技法に敬意を払いつつ、そこからの脱却を目指しています。中にはクラシック音楽ファンの心をとらえる現代音楽の作曲家もいますが、それ以外の音楽家はあまりに独創的であるため、彼らがモーツァルト、ベートーベン、ヘンデルの伝統の中で教育を受けたことを忘れてしまいそうです。
- モクレップ(Mocrep)はシカゴを本拠地とする 11 人のアーティストの集団で、舞台芸術、ボーカル、ビジュアル、ムーブメントのさまざまな形態を組み合わせて上演しています。彼らの最終目的は、ジャンルの違いと音楽メディアの線引きを不鮮明にし、クラシック音楽における政治史を破壊することです。イリノイ州シカゴのさまざまなアートスペースでの彼らの活動をチェックしてみてください。
- ソプラノ、フルート、クラリネット、バイオリン、パーカッションの五重奏団、TAK アンサンブル(TAK Ensemble)はニューヨーク市に本拠を置き、アメリカ各地で巡業公演を行い、他のアーティストと活発にコラボを展開したり、ニューヨーク大学、コロンビア大学、オーバリン大学などの音楽プログラムにかかわったりしています。
- ジュリア・ブーロックの美しいソプラノは、熱狂的なクラシック音楽ファンと現代の音楽のファンの両方を満足させています。彼女はフランツ・シューベルトやサミュエル・バーバーの曲も、ニーナ・シモンやビリー・ホリデイの歌も楽々とこなし、年間を通して、国内外で演奏を行っています。
- マサチューセッツ州ケンブリッジを本拠とするアロイオーケストラ(Alloy Orchestra)は、サイレント時代の名画のためにオリジナルのスコアを作曲しています。貴重な映画のファンなら大喜びでしょう。このグループがアメリカ各地を巡るツアーのスケジュールは、カレンダーでチェックできます。
現代音楽の作曲家
スティーブ・ジョブズを扱ったオペラからロックミュージシャンのトレント・レズナーの曲のオーケストラによるカバーまで、現代のクラシック音楽の作曲家はジャンルの壁を乗り越え、楽器を実験的に扱い、あらゆるスタイルの音楽ファンを対象としています。
- ミッシー・マゾリが作曲した作品は、ニューヨークシティオペラ(New York City Opera)、デトロイト交響楽団(Detroit Symphony Orchestra)、ロサンゼルスフィルハーモニック(Los Angeles Philharmonic)などの一流の団体によって演奏されてきました。彼女自身の演奏アンサンブルであるヴィクトワール(Victoire)は、クラシック音楽と、電子楽器やギターのサウンドを融合しています。
- NPR とペーストマガジン(Paste Magazine)は、ニューヨークを拠点に活動するプエルトリコ人の作曲家、アンジェリカ・ネグロンを高く評価してきました。彼女は汽笛やオルゴールなど、一風変わったサウンドを取り入れ、映画音楽や、ソロ、オーケストラ、少人数のアンサンブルのための曲を作曲しています。
- ニコ・ミューリーの活動範囲は広く、インディーロックのミュージシャンとのコラボ、ミュージカルや映画音楽、オリジナルのオペラ「Two Boys」などを作曲しています。このオペラは、ニューヨーク市の超一流のオペラハウス、メトロポリタンオペラ(Metropolitan Opera)で上演されました。
- ジャド・グリーンスタインは、オーケストラ、オペラ、コンチェルト、バレエ、インディーロックといった分野の作曲の委託を受けてきました。彼は、新しい室内楽集団、NOW アンサンブル(NOW Ensemble)の創立メンバーでした。
- 「ミュージカルアメリカ(Musical America)」誌は最近、メイソン・ベイツを、最も演奏回数の多い存命の作曲家と 2018 年コンポーザー・オブ・ザ・イヤーに選出しました。彼のオペラ「The (R)evolution of Steve Jobs」は、故人となったアップル社の共同設立者をオペラ的にとらえた作品です。
- グラミー賞を受賞した作曲家であり指揮者でもあるエリック・ウィテカーは、デペッシュモードとトレント・レズナーのためにユニークなソングアレンジを行い、膨大な数の自身のクラシック作品を作曲してきました。彼の独創的なバーチャルクワイヤ(Virtual Choir)は、自身のオリジナルのコーラスアレンジの曲を世界各地で何千人ものボーカリストが演奏して、それを録音して統合するものです。
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