カリフォルニア州パサデナで文化に触れる旅

かつてプロクター＆ギャンブル社（Procter & Gamble）のデビッド・ギャンブルとマリー・ギャンブルが住んでいたギャンブルハウス（Gamble House）では、たくさんの感動が得られることでしょう。カリフォルニアバンガローを芸術様式にまで昇華させたことで知られるパサデナの建築家、チャールズ・グリーンとヘンリー・グリーンが設計した、美術工芸様式の最高傑作です。もっと近くで見たいという方は、ビハインド・ザ・ベルベット・ロープス（Behind the Velvet Ropes）という、ありとあらゆるところを細部まで見学できるツアーもあります。

リグレー・マンション＆ガーデンズ（Wrigley Mansion & Gardens）では、チューインガム界の大物、ウィリアム・リグレー・ジュニアの、21 部屋を擁する 3 階建ての邸宅を見学することができます。アメリカンフットボールの象徴とも言えるローズボウル（Rose Bowl）やローズパレード（Rose Parade）を主催する、有名なトーナメント・オブ・ローズィズ（Tournament of Roses）の本社でもあります。邸宅とローズガーデンを巡るツアーは、2 月から 8 月の間に開催されます。

オールドパサデナ歴史地区では、印象的なドーム型の赤いタイル屋根で知られるパサデナ市庁舎（Pasadena City Hall）も訪れてください。ここは国家歴史登録財に指定されています。オールドパサデナ歴史地区の周辺ではショッピングもお楽しみいただけます。ゴールドバグ（Gold Bug）で職人技の高級ジュエリーを見て回ったり、オールドフォーカルズ（Old Focals）で世界最大の品揃えを誇るビンテージものの眼鏡フレームを探してみましょう。

パサデナのミュージアムシーンを徹底的に見て回りたいなら、アート、文学、植物学の三拍子が揃ったザ・ハンティントン（The Huntington）から始めましょう。希少な書物や原稿をたくさん所蔵するハンティントン図書館（Huntington Library）をゆっくりと堪能し、ハンティントン・アート・ギャラリー（The Huntington Art Gallery）で膨大なアートコレクションを鑑賞したら、12 のさまざまな庭園を擁する植物園（Botanical Gardens）を巡りましょう。

芸術が好きな方は、ノートンサイモン美術館（Norton Simon Museum）もおすすめです。非常に美しい彫刻庭園でオーギュスト・ロダン作の「考える人」を見ることができます。また館内には、レンブラント、ゴヤ、ドガ、ピカソ、ヴュイヤールといった偉大な芸術家たちの作品が展示されています。シアターも完備され、クラシック、ドキュメンタリー、インディペンデント系映画などが上映されています。

最後は、スペイン植民地時代を彷彿させるパサデナプレイハウス（Pasadena Playhouse）で、芝居やコンサートを鑑賞しましょう。舞台裏を見学するツアーもありますので、ぜひスケジュールに組み込んでください。この建物の建築上の価値について学ぶことができます。

パサデナは多様性に富んだクリエイティブなグルメスポットです。ちなみに、パサデナは有名な料理本の著者にして TV タレントのジュリア・チャイルドが生まれた街でもあります。まずは路面電車駅「1934 デルマール（1934 Del Mar）」の構内にあるラ・グランデ・オレンジ・カフェ（La Grande Orange Café）に行ってみましょう。地元の農場や牧場に触発された、地元らしさを感じる美味しいアメリカの定番料理をご賞味ください。

カリフォルニア産の食材を使ったイタリア料理ならユニオン（Union）へどうぞ。いかにも小さな町の食堂という感じの、温かくフレンドリーなレストランで、絶品の自家製パスタが味わえます。

懐かしさを感じさせてくれる料理がご希望なら、パイ・アンド・バーガー（Pie n’ Burger）がおすすめです。1963 年にオープンしたこのバーガー店は、名物のチーズバーガーで常連客を虜にし続けています。自家製ソースとカリカリのフライドポテトがその味をさらに引き立てます。地元民や学生から、ロサンゼルスなどからやって来た旅行者まで、さまざまな客層の常連客に会えるのも楽しいです。

ロサンゼルス国際空港（LAX）まで飛行機で飛び、レンタカーを借ります。近郊のパサデナまでは、車で 45 分ほどです。