大自然のワイオミング州: ジャクソンからコディーへ

エルクの角でできたアントラーアーチが４つの角に立つ、ジャクソンのタウンスクエアを囲んで軒を連ねるのはウェスタン調のお店やアメリカインディアン工芸品などのお店。珍しいものに気を取られ、お店を見て回っていると、道路をカタカタと音をたてて近づいてくるのは真っ赤な馬車。古い時代の情緒を味わおうと、旅行客に人気のアトラクションです。

ジャクソンに来たからには絶対食べたいのはバイソンやエルクの肉。私たちが選んだレストランは、「ガンバレル」というバイソンや熊などの剥製がまるで博物館のように飾られたレストラン。本場の肉を楽しむことができました。ディナーの後は、タウンスクエアの「らしい」バーの中でも一番目立つ、ミリオンダラーカウボーイバーに「一杯」しに出かけました。中に入ると、まさにウェスタンの世界。カウンターの椅子は鞍で、まるで馬に乗ってビールを飲んでいるような気分にさせられる、大変ユニークで味のあるバーでした。

ティトンビレッジからランデブーピークへ１５分ごとに走行するジャクソンホールロープウェイに乗って、頂上へ到着。トラムを降りると、「わあ」という感嘆の声以外出てこない、ジャクソンホールバレーの絶景が目の前に広がります。リバーラフティングやフライフィッシングなどが楽しめる蛇のようにくねくね曲がるスネーク川がよく見えるこのランデブーピークから、パラグライダーや、スキー、そして徒歩で山を下りたりと、皆、様々なアウトドアアクティビティを楽しんでいました。

イエローストーンを横断する唯一のバイウェイをドライブすると、やっぱりアメリカは広いな、とその緑と水の景色に見とれてしまいます。すると突然巨大なアメリカバイソンが現れたりと、まさに自然と野生動物に息を取られてしまう場所です。 日本では見られない野生動物の光景にわくわくしながら、「バイソン渋滞」の中、車を止めて他の観客と共にバイソン見学を楽しむ私たちでした。

長いドライブの一日の終わりには、イエローストーンで最古の歴史情緒溢れる素敵なホテル、レイクイエローストーンホテルでゆっくり休みました。改装を終え、美しく生まれ変わったお部屋から見られる湖の眺めは絶妙でした。

ロードトリップの最終ストップ、コディーは、「カウボーイカット」と看板に書かれた床屋も見られる、チャーミングなウェスタンの街でした。こちら訪問の際訪れたいのは、ハートマウンテンを背に建つ、ハートマウンテン資料館。ここは、 第二次世界大戦当時、１万４千人の日系人が収容された、アメリカで１０カ所あった日系人強制収容所の１つでした。全てをなくして、トイレもない小さな部屋に入れられた日本人や日系人のここでの人生が、展示品や館内映画から痛いほど伝わってきます。 

またコディーで絶対訪れたい博物館は、バッファロービル歴史センターです。伝説のバッファロービルの人生とアメリカンウェストが、工夫が凝らされた展示品から楽しく学べます。人によっては一日中かかるかもしれない巨大博物館でした。

雨が降ったって、お構いなし。夜になると、ワイオミング産のカウボーイたちがカウボーイハットをかぶってぞろぞろと集まり、ロデオが始まります。暴れまくる馬に乗って暴れたり、雄牛と戦ったりと、興奮のパフォーマンスが繰り広げられます。カウガールのパフォーマンス、地元人だったら子供のころから練習して育つ、というバレル•レーシングも楽しかったです。 

大自然とウェスタンが絶妙な味を醸し出すワイオミング州。日本では経験できない旅を楽しむために訪れたい場所です。